箴言16-18; Ⅱコリント6

箴言

第16章

16:1心にはかることは人に属し、
舌の答は主から出る。
16:2人の道は自分の目にことごとく潔しと見える、
しかし主は人の魂をはかられる。
16:3あなたのなすべき事を主にゆだねよ、
そうすれば、あなたの計るところは必ず成る。
16:4主はすべての物をおのおのその用のために造り、
悪しき人をも災の日のために造られた。
16:5すべて心に高ぶる者は主に憎まれる、
確かに、彼は罰を免れない。
16:6いつくしみとまことによって、とがはあがなわれる、
主を恐れることによって、人は悪を免れる。
16:7人の道が主を喜ばせる時、
主はその人の敵をもその人と和らがせられる。
16:8正義によって得たわずかなものは、
不義によって得た多くの宝にまさる。
16:9人は心に自分の道を考え計る、
しかし、その歩みを導く者は主である。
16:10王のくちびるには神の決定がある、
さばきをするとき、その口に誤りがない。
16:11正しいはかりと天びんとは主のものである、
袋にあるふんどうもすべて彼の造られたものである。
16:12悪を行うことは王の憎むところである、
その位が正義によって堅く立っているからである。
16:13正しいくちびるは王に喜ばれる、
彼は正しい事を言う者を愛する。
16:14王の怒りは死の使者である、
知恵ある人はこれをなだめる。
16:15王の顔の光には命がある、
彼の恵みは春雨をもたらす雲のようだ。
16:16知恵を得るのは金を得るのにまさる、
悟りを得るのは銀を得るよりも望ましい。
16:17悪を離れることは正しい人の道である、
自分の道を守る者はその魂を守る。
16:18高ぶりは滅びにさきだち、
誇る心は倒れにさきだつ。
16:19へりくだって貧しい人々と共におるのは、
高ぶる者と共にいて、獲物を分けるにまさる。
16:20慎んで、み言葉をおこなう者は栄える、
主に寄り頼む者はさいわいである。
16:21心に知恵ある者はさとき者ととなえられる、
くちびるが甘ければ、
その教に人を説きつける力を増す。
16:22知恵はこれを持つ者に命の泉となる、
しかし、愚かさは愚かな者の受ける懲しめである。
16:23知恵ある者の心はその言うところを賢くし、
またそのくちびるに人を説きつける力を増す。
16:24ここちよい言葉は蜂蜜のように、
魂に甘く、からだを健やかにする。
16:25人が見て自分で正しいとする道があり、
その終りはついに死にいたる道となるものがある。
16:26ほねおる者は飲食のためにほねおる、
その口が自分に迫るからである。
16:27よこしまな人は悪を企てる、
そのくちびるには激しい火のようなものがある。
16:28偽る者は争いを起し、
つげ口する者は親しい友を離れさせる。
16:29しえたげる者はその隣り人をいざない、
これを良くない道に導く。
16:30めくばせする者は悪を計り、
くちびるを縮める者は悪事をなし遂げる。
16:31しらがは栄えの冠である、
正しく生きることによってそれが得られる。
16:32怒りをおそくする者は勇士にまさり、
自分の心を治める者は城を攻め取る者にまさる。
16:33人はくじをひく、
しかし事を定めるのは全く主のことである。

第17章

17:1平穏であって、
ひとかたまりのかわいたパンのあるのは、
争いがあって、食物の豊かな家にまさる。
17:2賢いしもべは身持の悪いむすこを治め、
かつ、その兄弟たちの中にあって、
資産の分け前を獲る。
17:3銀を試みるものはるつぼ、金を試みるものは炉、
人の心を試みるものは主である。
17:4悪を行う者は偽りのくちびるに聞き、
偽りをいう者は悪しき舌に耳を傾ける。
17:5貧しい者をあざける者はその造り主を侮る、
人の災を喜ぶ者は罰を免れない。
17:6孫は老人の冠である、
父は子の栄えである。
17:7すぐれた言葉は愚かな者には似合わない、
まして偽りを言うくちびるは
君たる者には似合わない。
17:8まいないはこれを贈る人の目には幸運の玉のようだ、
その向かう所、どこでも彼は栄える。
17:9愛を追い求める人は人のあやまちをゆるす、
人のことを言いふらす者は友を離れさせる。
17:10一度の戒めがさとき人に徹するのは、
百度の懲しめが愚かな人に徹するよりも深い。
17:11悪しき者はただ、そむく事のみを求める、
それゆえ、彼に向かっては残忍な使者がつかわされる。
17:12愚かな者が愚かな事をするのに会うよりは、
子をとられた雌ぐまに会うほうがよい。
17:13悪をもて善に報いる者は、
悪がその家を離れることがない。
17:14争いの初めは水がもれるのに似ている、
それゆえ、けんかの起らないうちにそれをやめよ。
17:15悪しき者を正しいとする者、正しい者を悪いとする者、
この二つの者はともに主に憎まれる。
17:16愚かな者はすでに心がないのに、
どうして知恵を買おうとして
手にその代金を持っているのか。
17:17友はいずれの時にも愛する、
兄弟はなやみの時のために生れる。
17:18知恵のない人は手をうって、
その隣り人の前で保証をする。
17:19争いを好む者は罪を好む、
その門を高くする者は滅びを求める。
17:20曲った心の者はさいわいを得ない、
みだりに舌をもって語る者は災に陥る。
17:21愚かな子を生む者は嘆きを得る、
愚か者の父は喜びを得ない。
17:22心の楽しみは良い薬である、
たましいの憂いは骨を枯らす。
17:23悪しき者は人のふところからまいないを受けて、
さばきの道をまげる。
17:24さとき者はその顔を知恵にむける、
しかし、愚かな者は目を地の果にそそぐ。
17:25愚かな子はその父の憂いである、
またこれを産んだ母の痛みである。
17:26正しい人を罰するのはよくない、
尊い人を打つのは悪い。
17:27言葉を少なくする者は知識のある者、
心の冷静な人はさとき人である。
17:28愚かな者も黙っているときは、知恵ある者と思われ、
そのくちびるを閉じている時は、さとき者と思われる。

第18章

18:1人と交わりをしない者は口実を捜し、
すべてのよい考えに激しく反対する。
18:2愚かな者は悟ることを喜ばず、
ただ自分の意見を言い表わすことを喜ぶ。
18:3悪しき者が来ると、卑しめもまた来る、
不名誉が来ると、はずかしめも共にくる。
18:4人の口の言葉は深い水のようだ、
知恵の泉は、わいて流れる川である。
18:5悪しき者をえこひいきすることは良くない、
正しい者をさばいて、悪しき者とすることも良くない。
18:6愚かな者のくちびるは争いを起し、
その口はむち打たれることを招く。
18:7愚かな者の口は自分の滅びとなり、
そのくちびるは自分を捕えるわなとなる。
18:8人のよしあしをいう者の言葉は
おいしい食物のようで、腹の奥にしみこむ。
18:9その仕事を怠る者は、滅ぼす者の兄弟である。
18:10主の名は堅固なやぐらのようだ、
正しい者はその中に走りこんで救を得る。
18:11富める者の富はその堅き城である、
それは高き城壁のように彼を守る。
18:12人の心の高ぶりは滅びにさきだち、
謙遜は栄誉にさきだつ。
18:13事をよく聞かないで答える者は、
愚かであって恥をこうむる。
18:14人の心は病苦をも忍ぶ、
しかし心の痛むときは、だれがそれに耐えようか。
18:15さとき者の心は知識を得、
知恵ある者の耳は知識を求める。
18:16人の贈り物は、その人のために道をひらき、
また尊い人の前に彼を導く。
18:17先に訴え出る者は正しいように見える、
しかしその訴えられた人が来て、それを調べて、事は明らかになる。
18:18くじは争いをとどめ、
かつ強い争い相手の間を決定する。
18:19助けあう兄弟は堅固な城のようだ、
しかし争いは、やぐらの貫の木のようだ。
18:20人は自分の言葉の結ぶ実によって、
満ち足り、そのくちびるの産物によって自ら飽きる。
18:21死と生とは舌に支配される、
これを愛する者はその実を食べる。
18:22妻を得る者は、良き物を得る、
かつ主から恵みを与えられる。
18:23貧しい者は、あわれみを請い、
富める者は、はげしい答をする。
18:24世には友らしい見せかけの友がある、
しかし兄弟よりもたのもしい友もある。


Ⅱコリント

第6章

6:1わたしたちはまた、神と共に働く者として、あなたがたに勧める。神の恵みをいたずらに受けてはならない。6:2神はこう言われる、
「わたしは、恵みの時にあなたの願いを聞きいれ、
救の日にあなたを助けた」。
見よ、今は恵みの時、見よ、今は救の日である。6:3この務がそしりを招かないために、わたしたちはどんな事にも、人につまずきを与えないようにし、6:4かえって、あらゆる場合に、神の僕として、自分を人々にあらわしている。すなわち、極度の忍苦にも、患難にも、危機にも、行き詰まりにも、6:5むち打たれることにも、入獄にも、騒乱にも、労苦にも、徹夜にも、飢餓にも、6:6真実と知識と寛容と、慈愛と聖霊と偽りのない愛と、6:7真理の言葉と神の力とにより、左右に持っている義の武器により、6:8ほめられても、そしられても、悪評を受けても、好評を博しても、神の僕として自分をあらわしている。わたしたちは、人を惑わしているようであるが、しかも真実であり、6:9人に知られていないようであるが、認められ、死にかかっているようであるが、見よ、生きており、懲らしめられているようであるが、殺されず、6:10悲しんでいるようであるが、常に喜んでおり、貧しいようであるが、多くの人を富ませ、何も持たないようであるが、すべての物を持っている。
6:11コリントの人々よ。あなたがたに向かってわたしたちの口は開かれており、わたしたちの心は広くなっている。6:12あなたがたは、わたしたちに心をせばめられていたのではなく、自分で心をせばめていたのだ。6:13わたしは子供たちに対するように言うが、どうかあなたがたの方でも心を広くして、わたしに応じてほしい。
6:14不信者と、つり合わないくびきを共にするな。義と不義となんの係わりがあるか。光とやみとなんの交わりがあるか。6:15キリストとベリアルとなんの調和があるか。信仰と不信仰となんの関係があるか。6:16神の宮と偶像となんの一致があるか。わたしたちは、生ける神の宮である。神がこう仰せになっている、
「わたしは彼らの間に住み、
かつ出入りをするであろう。
そして、わたしは彼らの神となり、
彼らはわたしの民となるであろう」。
6:17だから、「彼らの間から出て行き、
彼らと分離せよ、と主は言われる。
そして、汚れたものに触てはならない。
触なければ、わたしはあなたがたを受けいれよう。
6:18そしてわたしは、あなたがたの父となり、
あなたがたは、
わたしのむすこ、むすめとなるであろう。
全能の主が、こう言われる」。


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